今回は、FSJ/BFD と呼ばれているドイツのボランティア制度ついて、前回の記事の続きです。
◎ FSJ/BFDに参加できる具体的な期間は?
6か月~18か月の間で自由に選択できます。
基本的には、12か月(一年)の参加者が多いですが、仕事(ボランティア活動)開始後に期間を短縮、延長する、ということも可能です。
毎年入れ替えでFSJ/BFD生を募集している、という施設も多いので、一年間参加できる方の方がボランティア先の選択肢が多いかもしれません。これは街の規模やボランティア先の施設数にもよると思います。
ちなみに、ボランティアの開始時期は、ドイツの年度初めにあたる9月に開始のケースが一番多いです。(施設によっては8月開始)
そのため、「 FSJ/BFDに参加したい!」という方は年度初めの半年くらい前には応募しておくと、ボランティア先の選択肢も多く、希望する施設で働ける可能性が高くなります。応募は、早ければ早いほどよいです◎
かと言って、年度途中で応募できないというわけではありません。
希望する施設に空きがあるかは分かりませんが、福祉団体がまだ空きのある施設(ボランティア先)を探してくれ、紹介してくれます。そして興味のある施設があれば、実際に施設と連絡を取り、顔合わせ。自分、施設共にマッチングをすれば、年度途中でも仕事(ボランティア活動)をスタートすることができます。
私事ですが、わたしもバリバリ年度途中の11月に応募をしました。
やはり空きのある施設が少なかった&コロナのロックダウン&クリスマス休みを挟んだ、ということもあり、福祉団体から空き枠のあるボランティア先の情報をもらえたのが2月。
施設に連絡を取り、顔合わせをしてお互いに「ぜひ!」となったものの、新たな滞在許可証(ビザ)をゲットしないと仕事が開始できない!となり。。。
結局、働き始めたのは3月の終わりでした。
始めたいと思っている方は、早めの行動をおすすめします🙏
◎ FSJ/BFD は、一度辞めた後も、繰り返し参加できるの?
残念ながら、 FSJへの参加は一度きり。BFD に関しては前回の参加から5年経っていれば繰り返し参加できます。
◎ ドイツ語学習のサポートはあるの?
わたしが応募した、カリタス・フェアバンド(Deutscher Caritasverband;DCV)という公益福祉団体では、毎月50ユーロまで、語学学校の授業料を払ってくれるとのことでした。
特に指定の語学学校があるというわけでなく、学校自体は自分で選べます。
自分が語学学校に払った領収証をカリタス担当者にメールで送り、後日、カリタスから自分の口座に50ユーロが振り込まれる、という流れです。
ボランティア活動から得られる収入というのは少ないので、語学学校の費用をサポートしてくれるのはありがたいことですね。
ただし、団体によって、語学学習費用のサポート有無は異なるかもしれません。
◎ FSJ/BFD に参加している間、休暇はもらえるの?
もらえます。フルタイムで一年間働く契約の場合、土日、祝日の他に、約25日の有給が取れます。😊
ちなみにFSJ/BFD に参加すると、施設での仕事(ボランティア活動)の他に、約月1で開催されるBildungstage(Seminartage)というものに参加しなくてはいけません。
これは、各施設の FSJ/BFD生が集まり、 FSJ/BFD の意義について学んだり、それぞれの活動を共有・意見交換するなどして、 同じ街でボランティア活動に参加する者同士の横のつながりを深めよう☆というもの。
これは絶対参加なので、この日に休暇を取ることはできません…🙄
◎ FSJ/BFD に応募するための語学力は?
応募する職種によります。病院での仕事など、語学が必要な職種はC1、B2という条件も目にしましたが、参加時の語学力を問わない職種もありました。
一概に言えないため、「 FSJ/BFD お住まいの地域」で調べてみてもらえたらと思います😂
以上、3回にわたって、 FSJ/BFD というボランティア制度を紹介しました。
あくまでボランティア活動であるため、得られる収入は少なく、これだけで生活することはできません。
しかし、目的によっては、ドイツで次のステップ(進学や就職など)に進むための準備期間、としてこのボランティア活動の期間を捉えることもできるかと思います。
日本を含めドイツに滞在するためにビザが必要な国の人々は、FSJ/BFDプログラムに参加することで、その期間の滞在許可がもらえます。そして、実際にドイツ社会の中で働きながら、ドイツの労働文化や言葉を勉強して、Ausbildungや大学進学、就職のための準備をしたり、次のステップを考えたりなどすることができます。
とはいっても、
フルタイムで働くとしたら、時間的・体力的にもきつい…やりたいことができない…なんて気持ちになることがあるかもしれません。
それぞれの状況やドイツ滞在の目的に照らし合わせたうえで、 FSJ/BFD に興味がある方は、 「参加したら、こんな暮らし・生活になりそうだな…。」 と頭の中で一度、ゆっくり考えてもらえたらと思います。
この情報が誰かの役に立てばうれしいです😊
では、また!