Vol.78【ドイツ】保育システム、保育園/幼稚園事情。Kitaとは?



今回は、ドイツの保育システム、そして保育園&幼稚園事情についてです。



まず、何よりも先に言えることは、ドイツも日本と同じように保育園・幼稚園探し、いわゆる保活が大変だということ。もちろんドイツの住んでいる州・地域にもよりますが、都市部の方が激戦傾向にあります。日本と同じですね。


そして、自治体が運営している公立型、独立系事業者が運営している私立型(モンテッソーリ系や森の保育園なども大抵ここ)、教会系(カトリックやプロテスタントなど)、独立慈善団体(赤十字やカリタスなど)が運営する保育園・幼稚園など、種類も実に様々です。

実際に保育園・幼稚園を訪問して、子どもの人数、活動内容、先生の数と雰囲気、部屋の造りなど、自分の目で確認することが一番かと思います。

さて、運営元やコンセプトの話はひとまず置いておき、ドイツの保育施設の種類を見ていきましょう。


【保育施設の種類】

ドイツでは、以下の保育施設のことを総称して、Kindertagesstätte と呼びます。


Krippe (クリッペ)
生後6か月~3歳の子が行く。次に挙げるKita(キタ)と明確に呼び分けられていませんが、Krippeの方が月齢の低い子を多く預かっている印象。



Kita(キタ)
1~3歳の子が行く。KrippeもKitaもまとめてKitaと呼ばれることが多い(土地によりけり)。1歳児から預かる園が多いですが、例外的に1歳前の子を預かることもあります。
開園時間は、だいたい7時半~17時半の間。半日保育(13時頃お迎え)の枠を設けている園もあります。



Kindergarten(キンダーガルテン)
3~6歳の子が行く。子どもたちを教育し、社会性を育み、小学校に入る準備をします。
開園時間は園によってまちまちです。


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保育施設以外の選択肢としては、Tagesmutterを利用する、という方法もあります。

Tagesmutter (ターゲスムッター)
自分の自宅で少人数の子どもを見る、という保育ママ制度です。「母親」というドイツ語がついていますが、女性だけでなく男性もいます(Tagesvater)。保育園不足の問題を受けて始まった、という背景があり、保育士(幼稚園教諭)資格を持っていなくても、自治体の一定の研修を受けて認定されれば誰でも Tagesmutter になることができます。子どもがまだ小さくKitaに入れなかった家庭や、親の仕事の都合に合わせて数時間だけ子どもを預けたい家庭などの細かいニーズに柔軟に応えることができます。


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ちなみに、小学校に上がってからの話になりますが、学童保育もあります。

Schulhort (シュールホルト)
子どもの通う小学校に直接付属しているもので、わざわざ探し回る必要はありません。日本と同じように学童の先生がいて、学校の授業ではやらないような特別なアクティビティを提供してくれる場合もあるようです。



以上、今回はドイツの保育施設の種類について、でした。

では、また!