Vol.44【日記】ついにセルフカット。


コロナのロックダウン政策で美容院が閉まり、伸び散らかすこと一年半。

ショートだった髪がすっかりロングヘアになった。もともと毛量の多い髪だが、髪が重くて首や肩の凝りを感じるようになって、さすがにこれはまずい。女子としてもまずい。
コロナの陰性証明書を取って美容院に行くことはできるが、わたしの住むドイツ フライブルクには日系の美容室がない。アジア系美容室も今のところ見つかってない。
特にこだわらなければ近所の美容室に行けばいいが、どこもそんなに安い値段ではないので、どうせお金を払うなら日本人の繊細な手先を感じながら、小綺麗なお姉さんお兄さんに切っていただきたい。


ドイツの美容室、といえば、いつも思わずニヤッとしてしまう話がある。
今から約30年前、母はドイツ ミュンヘンでいわゆる駐妻だった。当時はもちろんケータイもインターネットもない。暇を持て余した母は、ミュンヘンの普通の美容室でパーマに挑戦することにしたらしい。

「パーマをかけたい」とだけドイツ人の美容師さんに伝え、完成した髪型がまさにメドゥーサ。
美容師さんも漫画のように口を開けていたらしい。アジア人の髪を触ったことがなかった美容師さんはヨーロッパのお客さんの場合と同じように母の髪にパーマをかけた。すると、髪質が違いすぎて、母はメドゥーサに変身した事件。メドゥーサパーマの駐妻・・・なかなかのパンチ。
ミュンヘンの日本人同士の集まりでは、あえて誰も母の髪について触れてこなかったそうな。



そんなこんなで、今回はセルフカットに踏み切ることにした。
鋤きばさみのような物を持っていないので、家にあったこのふたつのはさみがエントリーした。


右が普段キッチン使っている普通のはさみ。左は眉毛を切る用のはさみ。

日本の美容室で切ってもらったときのことを思い出して、髪を鋤くことにも挑戦してみた。
長さは20センチほど、がっつりット。
仕上がりは、なぜか右サイドだけウルフヘアみたいになってしまった。2000年代前半に流行ったようなあれ。アクアタイムズを思い出す。
だいぶ軽くなったのでOK。切ってしまったものは仕方ないので、深く考えないことにする。
新型コロナウイルスの出現で、またひとつ、できることが増えた。


コロナといえば、昨日のドイツ政府の話し合い。
ワクチン接種者とコロナに感染して快復した人に対して、規制が緩和されることになった。
感染者数も徐々に減っており、ワクチンとロックダウンのダブル効果が現れてきている、と思う。
わたしもあさって、一回目のワクチンを打ってくる。ファイザー(ビオンテック)のワクチンの予定。
家の棚にすっかり常備されている医療用マスクと、自宅テストが消える日はいつか来るかな。