Vol.50【日記】とある土曜日、ピクニック



コロナの規制が徐々に緩和され、レストランのテラス席が解禁。
街では、連日多くの人が今か今かと待ちわびた外食を楽しんでいる。
やっと天気もよくなってきたから、ビールがまた美味しそうなこと。


そんな中、快晴の昨日、ドイツらしくピクニックをしてきた。特にフライブルクは山も川も街のすぐ近くにあるので、ピクニック場所には困らない。
けれど、コロナ生活が始まってからは、週末は基本家でのんびり過ごしているか、人と会うと言っても散歩程度なのでピクニックなんぞ相当ひさしぶり。


メンバーはというと、コロンビアから来た女子ふたりと自分。
先日、わたしの参加しているボランティア団体でオンライン研修があった。そこで私たちはご近所さんということが分かり、今度実際に会おうという話になり、みんな今回が初対面。

雰囲気はどことなくローラとスザンヌに似ているラテン女子で、ふたりともへそ出しルック。話しやすくいい子たちだった。知り合いが増えて嬉しいことだ。


スーパーで野菜とブドウ、ビールを買って、適当にサラダを作り、山のふもとの芝生で乾杯。
楽ちん楽ちん。このくらい気楽な方が好きだし、十分おいしい。休日にサンドイッチとかを持ち合わせてピクニックしたり、庭でグリル(BBQ)が好きな人も多いけど、ごくたまーにでいい派だな。


さて、話題はなぜドイツにやって来たのか、という話に。


ローラは、コロンビアで環境エンジニアをしていたそう。しかし、大きなプロジェクトの打ち切りとともに、失業。それと同時に、当時の恋人とも破局。仕事もない、恋人もいない、ということで、早々に新たな人生を求めてドイツに来たそう。

スザンヌは、同じくコロンビアでシステムエンジニアの仕事をしていたそう。数年経って、仕事も私生活も毎日繰り返しで、無性につまらなさを感じてドイツに来たとのこと。

そしてふたりとも口を揃えて話していたのは、コロンビアの政治体制への不満不安。コロンビアといえば、今月の頭からも反政府デモが激化し、ドイツでもニュースになっている。貧困な家庭は次世代にわたっていつまでも貧困、若者の教育や就労の選択肢が極端に少ないなど、母国は愛しているけど未来に不安を感じてドイツに来たそうな。


自国でのキャリアも捨て家族とも離れドイツに来た理由は人や国によって様々だけれど、いま私たちに共通しているのは異国でどうにか自立したいと奮闘していることだな。